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初めての言葉、初めての概念
 
     

年功権 [seniority]  【2010/01/06 18:50】 生活
正直分かりにくい概念。日本企業では「年功権」という概念はどの程度浸透しているのだろう? というか日本的「年功序列」が否定されてきたわけだが、年功序列の撤廃はしたが、それに代わる「年功権」は導入されてこなかったというのが実情のような気がする。

ともあれ、Seniority 年功権とは、勤続期間の長い従業員が獲得できる諸権利をいうらしい。

原則的には給与とは関係なく、例えばA、Bという従業員がいたとして、BがAより高い職位で、給与が高いとしても、Bが勤続12ヶ月、Aが勤続18ヶ月であった場合、Aの方が優位の年功権を持つものとされる。AはBより半年分多く会社に貢献したと考えるわけである。

転職が比較的自由なアメリカ社会とはいえ、そうそう簡単に転職されちゃ困るというわけで出てきた仕組みなのかもしれない。

では、年功権が増えることによって、どのような権利が生まれるかというと、これは会社によっていろいろ異なる模様。

例えば、リストラで一時解雇(レイオフ)するかどうかを決める際に、年功権が少ない方が先に一時解雇の対象とされる。「先に雇われたら、クビは後回し」(first hired = last fired)の原則。まあ、もっともな原則だと思う。

また、年功権の月数に応じて、取れる休暇期間が決められている企業もある様子。12ヶ月の年功権なら休暇1週間、18ヶ月の年功権なら休暇2週間というふうに。

みみっちい話で言えば、会社の駐車場に車を止める権利が、年功権18ヶ月以上に限るといったところもあった。

さらに、年功権を一種のボーナスポイント(あるいはマイナスポイント)のようにして利用している企業もあった。例えば、身体障害者の従業員の場合は、自動的に12か月分の年功権を付与する(したがって、入社と同時に勤続12ヶ月の社員と認められる)とか、逆に何か問題を起こした場合には、年功権を18ヶ月減らすとか。

「年功権」という言葉自体、日本語ではほとんど使われていないのかもしれない。googleで調べても、今日現在、たった7件であった。しかも、そのひとつがアタクシの翻訳文なのだった(笑) 「日系美肉スチュワーデス」

この「日系美肉」では、ヒロインのクリス中島ジェニングスさんは、年功権によって勤務する航空路線を南の楽園への路線に変えてもらうのだった(その結果どうなるかはご想像の通り)。このように、年功権は、職務内容にもかかわってくるのかもしれない。

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