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ビッチ、アバズレ、メス犬 [bitch]
【2010/12/23 13:25】
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表現集
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bitchは、文字通りに元来「メス犬」を表わす。そこから、女性に対する侮蔑表現になる。それは、日本語でも、「畜生!」といった表現で、「人間ではない動物類」の名詞を人間に対して使うことで侮蔑表現とするのと同じである。
女性に対する侮蔑表現としての「ビッチ」には、二つの方向に分かれた意味がある。
ひとつは、「犬のようにしっぽを振って媚を売る」ような女という意味で、そこから性的にふしだらな女、娼婦といった意味が出てくる。その気がないのに男をたぶらかす女といった意味にもなる。「アバズレ」、「ズベ公」、「バイタ」などが適訳だろうか。性的なふしだらさをさらに強調するとすると、「肉便器」とか「公衆便所」などの日本語がこれに当たるか?(ちょっと「肉便器」などは悪い意味の度合いがキツイとは思うが)。
男に対する侮蔑表現の、サノバビッチ(son-of-a-bitch)は、こういう意味での「ビッチ」の息子ということになる。侮辱するとき、相手の母親の悪口を言うことはどの言語にも見られるのかもしれない。日本語の「お前の母ちゃん、出べそ」もそのような例だろう。ただ、「出べそ」の方が「ビッチ」よりはましなのは自明であるので、侮蔑の度合いは、サノバビッチの方がはるかに強い。
男が男に対して「ビッチ」ということもある。これは明らかに刑務所などで男娼役にさせられた男を指して使われたのが一般社会でも使われるようになったのだろう。
上記のような意味は、もちろん悪い意味だが、むしろ、そういう性的に魅力を振りまく点を良いこととみなし、「俺の可愛いセクシー女」と言った意味で、自分のガールフレンドを「ビッチ」と呼んだりする。日本語では「俺のオンナ」や「すけ」がこれに該当するか?
最近、日本語でもそのまま「ビッチ」という言葉を使う例がみられるが、大半はこのような「性的に奔放な女」とか「男をたぶらかす存在」で使われているような気がする(自信がないが)。さらに、「やばい」が「すごく魅力がある」といった良い意味で使われるようになっているのと同じく、「エロ可愛い女」と言った意味でも「ビッチ」が使われているようだ。
しかし、英語のbitchでは、むしろこの意味はマイナーなのではないかと思われる(これも根拠がないが)。
先にbitchには二つの方向の意味があると言ったが、もう一つの意味は、「メス犬」の「犬」のイメージにある、攻撃的であるとか、キャンキャン吠えてうるさいとかいった点に重心を置いた意味である。英語のbitchはこちらの方がメジャーのような気がする。この意味での「ビッチな女」とは、精神的に強く、しっかりとし、しばしば男性を喜ばす気などない女を表わす。道で男たちに声をかけられても無視をし、男よりも自分の仕事で力をつけることに関心があり、喧嘩になってもひるまず、むしろガンガン言い返してくる。そういう女を言う。
そういう強い女性に対して、特に(弱い)男性が陰で悪口を言うとき、「ビッチ」という言葉を使う(たとえば、ちょっと前、ヒラリー・クリントンに対して、ビッチということが多かった)。日本語で「ビッチ」という場合、この意味で使うことはあまりないのではないかと思われる。
この二つ目の意味に該当する日本語はなんだろう…
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