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直訳するだけでほとんど通じるとは思うが、tokenはこの場合、「表向きの、見せかけの」の意味であり、token resistanceは「見せかけだけの抵抗」となる。ほぼ、性的な場面での行動・反応を表す表現。たいてい、男性が女性に性的なことを求めて口説くとき、女性が「イヤ」と拒否する場合、それはトークン・レジスタンス(見せかけだけの抵抗)であって、実際は、「いいわ」と言っているという解釈。日本語でも「イヤよイヤよも、好きのうち」といった表現があるが、あれと同じことが英語にもあるということで、ちょっと、目からうろこだった。
これについては、アメリカの大学生を対象にした調査があったらしく、このトークン・レジスタンスは間違いであるとの結果が出ている。NOと言ったら、その真意はやはりNOであって、YESの意味ではないということ。
これは日本で調査しても同じような結果になるのだろうか? 「イヤ」と言われたら「形だけの拒否で、本当は好き」と言ってるのか、「本当にイヤ」と言ってるのか? ドラマなどで、今でも、「男だったら好きになった女には、押して押して押しまくれ!」という(NHK朝ドラ「まんぷく」で、世良が萬平に言う)セリフが出てくるし、「ツンデレ」というのも表面的には剣呑な態度を取っているが、本当は思いを寄せているキャラクタを形容する表現だ。「押しまくれ」や「ツンデレ」と「イヤも好きのウチ」は微妙に違うのかもしれないが。
ともあれ「性的な場面での同意」の有無の意思表示は明瞭にしてほしい。じゃないと、取り掛かりすらできないダブルバインドの状態になってしまうから(笑) それに加えて、いったん行為に入ってからの意思表示もはっきりさせてほしいようにも思う。ある種の行為は、望んでいるのかやめてほしいのか? はじめはイヤだったけれど、だんだん良くなってきたみたいなのは、どうするのか? こういう、意思と表現の対応関係の問題は、厄介だし、人それぞれで、しかも、場面や相手や状況でいろいろ変わるので、一概にまとめきれるものではなさそうだなあ(変な、つまんないまとめをして逃げる:笑)
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