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初めての言葉、初めての概念
 
     

連続一夫一婦制 [serial monogamy]  【2010/08/24 15:16】 生活
社会学用語、文化人類学用語などで、この訳語になっているのかどうか、知らない。シリアル・キラー(serial killer)が「連続殺人犯」と訳されるのが普通だから、それにならって、とりあえず「連続一夫一婦制」と訳した。

一夫一婦制をバカ正直に解釈すると、AとBというカップルができたとして、AもBも他の人とカップルになってはならないことになる。両者の関係が円満に継続している間は、それで問題がないが、たとえば、関係が破局を迎え、両者が別れた場合、その後はAもBも他の人と関係を持つことは許されないのだろうか?

連続一夫一婦制とは、AとBがカップルになっている間は、ともに他者と(例えば、性的な)関係をもってはならないというところは規定するが、カップルの関係でなくなったならば、他者とカップルになっても良いとするものである。要するに、時間軸上、他者との関係が重複してはならないこと。関係する期間が重複していなければ、順次的にパートナーを変えることは許されるという社会制度。

普通の日本語の感覚での「一夫一婦制」は、おおむね、この「連続一夫一婦制」と同じ意味を表していると考えてよいと思われる(厳密な法解釈は知らないが)。

ただし、日本語の「一夫一婦制」と英語のmonogamyとは、ちょっこし、ズレている部分がある。それは、日本語の場合は、その「夫」「婦」という文字が表すように、婚姻関係を結んだ男女だけにあてはまるもののように解釈されるのが通例であると思われるが、英語の場合は、直接は、婚姻関係に限定されないということである。性交渉をする相手をひとりに限定するか、時期的に複数を相手にしても良いかというところまで踏み込んでmonogamyと呼んでいる場合が多いということ。

だから、たとえば独身男性がmonogamyを信奉しているという場合、その男性は性交渉を行う相手として単一の女性(同性愛の場合は、単一の男性)しか選ばないことになる。その相手をパートナーとして選んでいる間は、他の女性とはセックスしないということになる。serial monogamyによれば、そのパートナーとの関係が壊れたら、また別の相手を選び、その人とだけ性交渉を行うことになる。

一方、日本語の「一夫一婦制」の場合は、複数の人と婚姻関係を結ばない、つまり「重婚」は許されないというように理解されるのが普通であり、独身男性が同時期に二人以上の女性とセックスしたり、同じく女性が二人以上の男性をセックスしたり、はたまた、結婚後も、夫が妻以外の人とセックスしたり、妻が夫以外の人とセックスしても、「一夫一婦制に反した」とは咎められないのが普通であると思われる。

だが、serial monogamyでも、よくよく考えると分からなくなる局面もありそうである。「同時期に複数の人と性交渉をもたない」という場合の「同時期」とはどこまで厳密に考えるべきなのか? 昼間に会社の女子社員とエッチして、家に帰ってから奥さんとエッチするというのは、厳密には、「同時期」ではない(だって、時間軸上、性行為の時間は重複していないのだから)。同様に、けだるい夏の午後、家に若い男を誘いこんでエッチして、夜に夫とエッチしても、やはり厳密には問題ないことになるだろう。もっと言えば、床に5人くらい女性を大股開きで並んで寝てもらって、次々に、入れては抜いて、入れては抜いてしていっても、serial monogamyと言えるのではないか? 同様に、床に5人くらい男性に仰向けになって寝てもらって、女性が次々に、しゃがんでは立ち上がり、次に移動して、しゃがんでは立ち上がりとしていったら? (このバリエーションで、いくつか状況が思い浮かんではいるが、以下省略とする。)

社会制度というのは、よくよく考えると定義から漏れるところがあるものなのだろうか。



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