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X世代 [Generation X]
【2020/06/26 17:48】
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思想・文化・宗教
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アメリカ社会での世代を語るときの言葉。写真家のフランク・キャパが最初に使った言葉だと言われている。1964年~1980年に生まれ、したがって思春期中心を14歳と取ると、1978年~1994年にもろもろの成長刺激情報を受けて育った世代。インターネット元年を1995年とするなら、この世代以前の世代は「頭で」ネットを理解した世代。これに続く世代は多分、「体で」ネットを理解している。
ちょっと調べたので、まとめると、アメリカでの「世代」観はだいたい次のようになっているみたい。まずは生まれた年代で分類する。
1883-1900生まれ Lost generation (失われた世代) 1901-1927生まれ Greatest generation (偉大なる世代) 1928-1945生まれ Silent generation (沈黙の世代) 1946-1964生まれ Baby boomers (ベビーブーマー世代) 1965-1980生まれ Generation X (X世代) 1981-1996生まれ Millennials (ミレニアル世代) 1997-2012生まれ Generation Z (Z世代) 2013~ 生まれ Generation alpha (アルファ世代)
ただ、生まれた年よりも成長期に受けた刺激が人間を決めるようなところがあるので、人間の成長の絶頂期を20歳と取り、上の世代を見ていくとそれぞれの次のようになる。この年代に成長の上で一番大きな影響を受けた(受ける)ことになる。
1904-1920 Lost generation (失われた世代) 1921-1947 Greatest generation (偉大なる世代) 1948-1965 Silent generation (沈黙の世代) 1966-1984 Baby boomers (ベビーブーマー世代) 1985-2000 Generation X (X世代) 2001-2016 Millennials (ミレニアル世代) 2017-2032 Generation Z (Z世代) 2033~ Generation alpha (アルファ世代)
それぞれの世代の特徴をWikipediaを参考に簡単にまとめてみる。もちろん、アメリカの世代であり、日本の状況には当てはまらない。
1904-1920 Lost generation (失われた世代) 世界大戦を知らないで青春期を過ごすが、成人になると第1次世界大戦、世界恐慌、第二次世界体験を立て続けに経験する。無気力、無関心、無方向性の精神性で特徴づけられ、それゆえLostの形容詞が使われる。文学ではヘミングウェーやフィッツジェラルドなどが有名。
1921-1947 Greatest generation (偉大なる世代) 幼年期から青春期にかけて、ドンピシャで2度の世界大戦と世界恐慌に襲われた世代。戦争は「正しいことだから」と肯定的に参加・協力。世界恐慌での貧富の格差を目の当たりにして育ったせいか、経済的成長、貧困格差撲滅、啓もう活動に積極的。
1948-1965 Silent generation (沈黙の世代) 親世代が恐慌に見舞われ、それゆえ格差撲滅や啓もう活動に積極的であったのとは対照的に、この世代は、まさにそういう親世代を見て育ったゆえに、体制には従順で、現社会システムの中で成功することを望み、リスクを犯さない。抗議活動もせず、規則に従うことで経済的安定を得る。親子関係で言えば、子の世代であるベビーブーマーとは対立する傾向になる。
1966-1984 Baby boomers (ベビーブーマー世代) 文化的にテレビとロック音楽を中心にして育ち、カウンターカルチャーの担い手になる。アメリカの場合、ブーマーは前半のブーマーと後半のブーマーで特徴が変わり、反戦運動の洗礼を受けた前半のブーマーは政治的には民主党支持になり、ベトナム戦後である後半のブーマーは共和党支持になる。しかし、いずれも80年代に入ると消費者としても生産者としても経済の中心的な担い手になるとともに急速に保守化する。
1985-2000 Generation X (X世代) Gen Xという表記も多い。女性の社会進出が進み離婚率も上昇。かぎっ子として育った人が多くなる。公民権運動の結果として学校などでは人種差による区別はなくなる。大学進学率が上昇。ベビーブーマーたちの「フリーセックス」の流れはエイズとともに消え、「セイフセックス」が意識される。デジタル機器が増え、90年代中ごろからインターネットが生活に入り始める。グーグルやフェイスブックなど起業家による経済構造の変化も起き始める。文化面では、音楽ではMTV、パンク、グランジ、ヒップポップ、ラップがキーワードになり、映画ではインディ映画がおしゃれとされる。
2001-2016 Millennials (ミレニアル世代) Gen X の次なのでGen Y(Y世代)とも呼ばれる。生まれた時点でデジタル化・情報化が進んでいるのでデジタル・ネイティブである。2009年までの不況時期に青年期を経過しているので、前世代に比べ(同年齢で比較すると)収入は少なく、経済的豊かさを第一に求める傾向が多い。政治的には社会主義に対するアレルギーは少なく、非宗教的で中絶も容認する傾向があり、移動には車を用いない者が増える。他の世代に比べスポーツ観戦には興味がない。パソコンとスマートフォン共に9割以上が所有しており仕事や日常の情報入手に用いている。
2017-2032 Generation Z (Z世代) 大半がX世代を親に持つ。デジタル機器が当然となった時代に育った本格的なデジタル・ネイティブ世代で、モバイル世代でもある。パソコンよりスマホを使う。インターネットやSNSの使用が当たり前ではあるが、必ずしもその仕組みを理解しているわけではない。格差社会が拡大した時期に育っているためか将来に対する不安が多く、実際、半数近くが教育ローンを抱える。
2033~ Generation alpha (アルファ世代) ミレニアム世代を親に持つ。シンギュラリティの到来が予想される2040年ごろに30歳を迎えるので、AIによる社会変化を最も大きく受けることになる。
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