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Qを除いたLGBTについては、Lesbian, Gay, Bisexual, Transgenderの略。
L→自分は女性。そして自分は女性が好き。女性とエッチしたい。 G→自分は男性。そして自分は男性が好き。男性とエッチしたい。 B→自分は女性。そして自分は女性も男性も好き。どっちとでもエッチしたい。あるいは、自分は男性。そして自分は男性も女性も好き。どっちとでもエッチしたい。 T→自分は体は女性。でも心は男性。心に合わせて体も男性になりたい。男性になって、ゲイになって男性とエッチしたい人もいれば、バイになって女性・男性とエッチしたい人もいるし、ヘテロになって女性とエッチしたい人もいる。 あるいは、自分は体は男性。でも心は女性。心に合わせて体も女性になりたい。女性になって、レズビアンになって女性とエッチしたい人もいれば、バイになって女性・男性とエッチしたい人もいるし、ヘテロになって男性とエッチしたい人もいる。
そのうえで、残っているQについてだけど、Qはqueerの略。queerは「変な、普通と違う、キモい」みたいな意味。上でLGBTについて説明したけど、それとて、その説明に当てはまらない人がいるのは自明だと思う。「自分の体には男性的なところも女性的なところもあるけど、自分はどうなるの?」、「時々、女になりたくなったり男になりたくなったりするけど、これはトランスジェンダーと言えるのか?」とかいろいろ。そういう、LGBTのいずれにも当てはまらず、かといってヘテロでもない人を合わせて「クィアー」というカテゴリーに収めたというわけ。
「普通と違う変なキモい」の意味を表すQueerを自ら名乗る心理は分かると思う。「ああ、そうだよ、自分は変態のキモイ人間だ。だが、それのどこが悪い? むしろ、それをキモイと言って避けるあんたの方が、くだらない偏見に囚われた無知無能さをさらけ出してる人間だろ?」っていう心理を表している。
そういうわけでqueerには、LGBTに収まらない「その他すべて」を含めているわけだけど、これも乱暴な気がする。生物的な男女の区別ですら中間的なケースがいくらでも考えられるし、ましてや、性的嗜好では、時間や環境によっても変わるわけで、いくらでも曖昧なケースを想定できる。それを全部、queerでまとめる? それは乱暴でしょう。
性的マイノリティたちの活動は、言い換えれば、「男性らしい身体をした男性と女性らしい身体をした女性が相互に惹かれ愛し合う」ことのみを容認し、それ以外の可能性を一切認めない立場と、「身体的性別、精神的な性的嗜好が何であれ、人間同士が相互に惹かれ愛し合う」ことを容認する立場との対立において、後者を擁護するという活動であって、勝負はすでに見えているようなもの。だから、LGBTにQを加えて、権利の適用範囲を広げたといって満足するのは、足りないというか、出発点を間違えているような気がする。
人間なら誰でも好きに誰かを愛する権利があると思う。相手が人間以外の場合もあるだろうけど、それは、勝手にしてくれw 相手が、充分な判断力が育っていない未成年の場合があるだろうけど、それは、ダメだ。相手の成長可能性をもぎ取る行為だからだ。だが、それ以外について、人の愛情の可能性について、社会が、ましてや政治がとやかく口を出すのは、野蛮な行為だと思う。
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