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May you live in interesting times. 直訳すれば「興味深い時代に生きられるといいですね」くらいで「興味深い」の方が良いように思うけど、すでに定着している訳らしいので「数奇な時代……」の訳を与えておく。
この言葉、表面的にはMay you live long and prosper. (末永く、繁栄して生きて行かれますように)みたいに祝福の言葉のように聞こえるけれども、内容をよく考えると、正反対の、いわば呪いの言葉になっているのが分かる。人は静かで平穏な時代で生きるのが良いはずで、「興味深い時代」とは波乱万丈の時代であり、そのような時代で生きるとなれば人は時代に翻弄されてしまう可能性があるからである。あたかも中国のことわざを英訳したような文体になっているところから、「中国の呪い」(Chinese Curse)とも呼ばれている。
だが、実際には中国語にはこのような(定着した)ことわざ・箴言・言い回しはない。Wikipediaによると、次のような似たような言い回しは古い小説にあるが、それが英語に入ったとは言い難い模様。
「乱世で人でいるよりは、平安な時代で犬である方がいい」
むしろイギリスの中国大使となった人物が1936年に中国に発つ前に、彼の友人が中国の言い伝えっぽく(多分ジョークで)言ったのが最初らしい。それ以来、「中国の呪い」と定着したと。もうひとつ広まるのにかかわったとされるのがイギリスの首相のチェンバレンらしいけれど、詳しくは分からない。
で、果たして、私たちが生きている今の時代は「興味深い時代」ではないのだろうか? どう考えても、「興味深すぎる時代」だな。特に今年に入ってからはいっそう。武漢から広まったわけだし。まさに中国の呪いだな(笑)
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