アメリカのシンガー、俳優。1949年生まれだから今は70歳くらいか。正直、ジム・ジャームッシュ監督の「ダウン・バイ・ロー」に出ていた「馬づらの男」程度しか知らなかったが、割と高い評価を得ているシンガーであるようだ。画像は「ダウン・バイ・ロー」から。左端がトム・ウェイツ、真ん中がジョン・ルーリー、右端がのちに「ライフ・イズ・ビューティフル」でアカデミー賞を取るロベルト・ベニーニ。この後、この3人で、I scream, we scream, we all scream for icecream.と叫びながら牢屋の中をぐるぐる回る。
1904-1920 Lost generation (失われた世代) 世界大戦を知らないで青春期を過ごすが、成人になると第1次世界大戦、世界恐慌、第二次世界体験を立て続けに経験する。無気力、無関心、無方向性の精神性で特徴づけられ、それゆえLostの形容詞が使われる。文学ではヘミングウェーやフィッツジェラルドなどが有名。
1985-2000 Generation X (X世代) Gen Xという表記も多い。女性の社会進出が進み離婚率も上昇。かぎっ子として育った人が多くなる。公民権運動の結果として学校などでは人種差による区別はなくなる。大学進学率が上昇。ベビーブーマーたちの「フリーセックス」の流れはエイズとともに消え、「セイフセックス」が意識される。デジタル機器が増え、90年代中ごろからインターネットが生活に入り始める。グーグルやフェイスブックなど起業家による経済構造の変化も起き始める。文化面では、音楽ではMTV、パンク、グランジ、ヒップポップ、ラップがキーワードになり、映画ではインディ映画がおしゃれとされる。
2001-2016 Millennials (ミレニアル世代) Gen X の次なのでGen Y(Y世代)とも呼ばれる。生まれた時点でデジタル化・情報化が進んでいるのでデジタル・ネイティブである。2009年までの不況時期に青年期を経過しているので、前世代に比べ(同年齢で比較すると)収入は少なく、経済的豊かさを第一に求める傾向が多い。政治的には社会主義に対するアレルギーは少なく、非宗教的で中絶も容認する傾向があり、移動には車を用いない者が増える。他の世代に比べスポーツ観戦には興味がない。パソコンとスマートフォン共に9割以上が所有しており仕事や日常の情報入手に用いている。
2017-2032 Generation Z (Z世代) 大半がX世代を親に持つ。デジタル機器が当然となった時代に育った本格的なデジタル・ネイティブ世代で、モバイル世代でもある。パソコンよりスマホを使う。インターネットやSNSの使用が当たり前ではあるが、必ずしもその仕組みを理解しているわけではない。格差社会が拡大した時期に育っているためか将来に対する不安が多く、実際、半数近くが教育ローンを抱える。
May you live in interesting times. 直訳すれば「興味深い時代に生きられるといいですね」くらいで「興味深い」の方が良いように思うけど、すでに定着している訳らしいので「数奇な時代……」の訳を与えておく。
この言葉、表面的にはMay you live long and prosper. (末永く、繁栄して生きて行かれますように)みたいに祝福の言葉のように聞こえるけれども、内容をよく考えると、正反対の、いわば呪いの言葉になっているのが分かる。人は静かで平穏な時代で生きるのが良いはずで、「興味深い時代」とは波乱万丈の時代であり、そのような時代で生きるとなれば人は時代に翻弄されてしまう可能性があるからである。あたかも中国のことわざを英訳したような文体になっているところから、「中国の呪い」(Chinese Curse)とも呼ばれている。
イギリスのロックシンガー。60年代から活動し、一時、レオン・ラッセルなどと組んでツアーをしていたが、ヒットを出しては落ち目にの繰り返しで、70年代に入る頃には、お決まりの酒とドラッグに溺れる。だが、1974年に本文でも出てくる『ユー・アー・ソー・ビューティフル(You are so beautiful)』で復活、その後、1982年に映画『愛と青春の旅立ち』の主題歌で安定したメジャー・シンガーになる。
You are so beautiful:
なんかYou are so beautiful to meと繰り返してるだけの歌にしか思えないけど……(笑)。
むしろ個人的には、ジョー・コッカーと言うと「愛と青春の旅立ち」のUp where we belongの方を思い浮かべる。
サビの部分の Love lifts us up where we belong(愛は私たちを本来の高みに持ち上げてくれる)は、何度も口ずさんだものだった。愛し合うことで、パートナーも自分も人間的により優れた存在になれる。そういう愛情関係が理想だなあと。
それと、この映画『愛と青春の旅立ち』の原題はAn Officer and a Gentlemanで、いわば「人間的にも優れた紳士としての将校」みたいな感じ。当時、この英語のタイトルを見て、あっと思ったのが、ELPが1978年に出したLove BeachというアルバムのB面の組曲なのだった。タイトルはA Memoire of an Officer and a Gentlemanだった。エリート教育で人間的に立派な将校となった若者(1曲目)が、とある女性に一目ぼれ、両想いになり、結婚する(2曲目)、第2次世界大戦で赴いた戦地から送る新妻への手紙(3曲目)、だが、妻は空襲で亡くなっていた(4曲目)。だが人生は続くよとマーチ(5曲目)。これもYoutubeから持ってこようw